美容皮膚科の属性とは

特にロシア経済は劇的な復活を遂げた。 原油収入に大きく依存していたロシア経済は、かっての原油価格低迷により大きな打撃を受けた。
ロシアが九八年にデフォルトに追い込まれた大きな要因の一つに、原油価格の歴史的な低迷があるのは間違いない。 ニューョーク同時多発テロにより大きく反転した原油価格の上昇に拍車をかけたのが、二○○二一年の「イラク戦争」である。
泥沼化するイラク情勢がアメリカの財政の足を引っ張る一方で、ロシアは思いもかけない原油高により財政が劇的に改善し、高い経済成長を遂げる。 なにしろロシアは原油生産量でサウジアラビアに次いで世界第二位、埋蔵量で世界第六位の産油国である。

原油価二つ目は中国、インドの台頭である。 近年、BRICS各国の経済成長がめざましいが、中でも中国とインドの成長は突出している。
中国は莫大な外貨準備を有する。 中国の中央銀行である中国人民銀行の発表によると、二○○七年ある。
格高騰がなければロシアのこれほどまでの復活はなかっただろうし、プーチン大統領が強気の外交を展開できるのも原油高のおかげである。 ヨーロッパなどは、いまやアメリカよりむしろロシアになびいている。
地図で見るとわかるが、ヨーロッパは全体的に高緯度に位置する。 北大西洋海流という暖流により高緯度のわりには温暖といわれるが、それでも冬の寒さは厳しい。
そして、ヨーロッパの暖房は主にロシアからパイプラインで送られてくる天然ガスに依存している。 ということは、ロシアの機嫌を損ねてパイプラインを止められた日には、ヨーロッパの人々は凍死しかねない。
原油高で潤ったロシアや中東諸国のお金、すなわちオイルマネーが世界中の投資に向かっている。 このオイルマネーが全世界バブルの大きな原因の一つで九月末時点の外貨準備高は一兆四二一三六億ドル(前年同期比四五%増)になった。
この金額は断トツで世界一である。 この豊富な外貨が、世界のさまざまな市場に投資されバブルを形成している。
つまり、中国のカネ余りは国内のバブルだけではなく、世界のバブルの原因にもなっているのだ。 そして三つ目は日本の低金利である。
いざなぎ景気を超える戦後最長の景気拡大を続けているにもかかわらず、日本はなかなかデフレから脱却できない。 原油価格上昇もあり、物価は一部で上昇しているが、全体としてはデフレから抜け切れずにいる。
バブル崩壊後の長い景気低迷のため、公共事業などの経済対策のために大量の赤字を垂れ流してしまった。 いまや、日本国の借金は一○○○兆円を超える。

デフレということもあるが、なんといってもこの巨額の財政赤字のため金利を上げることができないのだ。 量的緩和、ゼロ金利が解除され、一応金利は復活したが、それでも政策金利は○・五%にとどまる。
銀行預金の金利も○・二%程度と地を這うような水準にある。 これでは日本円で預けて資産を運用しようと考える人間はほとんどいないだろう。
日本円の長期にわたる異常な低金利は、いわゆる「円キャリートレード」を盛んにした。 円キャリートレードとは低金利の円で資金を調達(借り入れ)し、それを高金利通貨など高収益が期待できるものに投資する手法である。
二○○二年以降、世界的に景気が回復し各国通貨の金利が上昇する一方、日本円の金利はほとんど上がらなかった。 そのため、日本円と他の通貨との金利差はどんどん拡大していった。
その結果、円キャリートレードが盛んになったのである。 ここ数年、ヘッジファンドをはじめ世界中の投資家が日本円で資金を調達し、それを高金利通貨や株式、債券、不動産、商品などに投資している。
それらの多くが値上がりし、中には理屈では説明がつかないほどに高騰しているものも少なくない。 その結果、世界の多くのマーケットにバブルがもたらされた。

そして、日本円がそれらのバブルの資金源になっているという面が少なからずある。 さらにこの全世界バブルとは別に、極めて重要な問題が横たわる。
それは「資源インフレ」という問題だ。 ここ数年、原油や各種金属、農産物など素材・原料価格が上昇している。
これらの資源インフレは大きく捉えると次の二つのさらなる「資源インフレ」という問題円が外貨に替わり世界中を駆け巡るいま、サブプライムショックのような危機が起きると、お金の流れは一気に逆流する。 外貨から円に資金が戻り、円高が進むわけだ。
それだけいま、日本円から世界にマネーが流出しているということだ。 日本が一部の局所バブルを除き、全世界バブルから取り残されているのも領けるわけである。
これらの三つの要因が世界各地に株や不動産を中心とした資産インフレを引き起こし、全世界バブルという状況を生み出しているのだ。 世界中にお金が溢れる一つ目はBRICSの台頭だ。
巨大な人口と国土面積を有し、中国、インドを中心に爆発的な経済成長を続ける。 この経済成長により、これまで資源をあまり使わなかった国が資源を大量に消費し始めている。
特に一三億人という世界一の人口を抱える中国の影響は計り知れない。 中国は世界中の資源をまるで猛獣のように食い始めている。
それを反映するように、国際商品価格の代表的な指数である「ロイター・ジェフリーズCRB指数」をはじめ、世界中の商品指数はかなり上昇してきている。 ロイター・ジェフリーズCRB指数で見ると、二○○一年一○月につけた一八二一・五二ポイントを底にして一貫して上昇を続け、二○○六年五月に三六○ポイントを突破した。
その後、一時三○○ポイントを割り込んだが、二○○七年二月現在、三五○ポイント前後で推移している。 二つ目は世界人口の増加だ。

日本では少子高齢化が進み、人口も減少し始めているが、世界人口は逆にますます増えている。 世界の人口はすでに六六億人を突破している。
特に新興国の中でも成長力の高い中国とインドの人口は両国で二四億人を超え、世界人口の実に四割近くを占める。 さらに、毎年八○○○万人というペースで世界の人口は増加を続けているのだ。
八○○○万人というと、日本の生産年齢人口(一五歳以上六五歳未満)とほぼ同じ数字だ。 つまり、日本国民のうち労働可能な現役世代とほぼ同じ数の人口が毎年増えているということだ。
こうなれば、資源、中でも食料が不足しがちになるわけで、穀物価格はどうしても上昇しやすくなる。 これはつまり、私たち人類の文明がさまざまな面で地球の限界に達しつつあるということだ。
穀物価格の上昇はいまに始まったことではない。 戦後で見ても、たとえば一九七三年の第一次石油ショックの際にも穀物価格は上昇している。
ただ、当時の穀物価格上昇と現在のそれとでは意味合いが全く異なる。 第一次石油ショックは第四次中東戦争が直接の原因であり、それが世界的インフレ傾向に拍車をかけた面が大きい。

つまり、短期的なパニックのために穀物価格も大きく上昇したのである。 しかし、現在の穀物価格上昇にはもっと根本的な背景がある。
それは人口増いま、世界では歴史上前代未聞のことが起きている。 私たち人類は、「資産インフレ」すなわち「全世界バブル」と、「資源インフレ」すなわち「地球の限界」という二つの問題に直面している。
この二つの問題は、これから私たちに信じられないほどの衝撃をもたらすだろう。


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